アロマテラピーで悩みを解消!【精油を用いてかゆみや炎症を抑える方法】
アロマテラピーは自然の植物から抽出された成分である精油(エッセンシャルオイル)を用いて心身を健やかに保ち、病気の予防やストレス解消、自己治癒力を高める自然療法です。悩み別に精油の選び方、アロマテラピーの活用法など掲載しています。今回はかゆみや炎症を抑える方法をご紹介します。
アロマテラピーのしくみ
かゆみや炎症を抑える方法をご紹介する前に、アロマテラピーで使用される精油がどのように心身に作用するのかご存知でしょうか。精油が心身に影響を与える方法は大きくわけて鼻と皮膚からです。抽出された精油の成分が鼻や皮膚から体に入り、心身に働きかけます。
- 香りの有効成分が鼻から入って脳(大脳辺縁系)や肺へ運ばれる
- 皮膚を浸透して毛細血管に吸収され、体の器官や組織に運ばれる
体に入った有効成分はやがて全身を巡って肉体面と精神面に働きかけ、最終的に汗や尿、呼吸として排出されます
精油とハーブの関係
精油と同様にハーブの香りにもさまざまな薬効・芳香成分があります。ハーブの有効成分を抽出したものが精油であり、ハーブの薬効が濃縮されています。
精油はハーブよりも成分が濃縮されているためアロマテラピー初心者の方は多少取り扱いには注意が必要ですが、手軽にアロマテラピーを楽しみ、効果を期待することができます。
ハーブにはお茶として飲むほかポプリやサシェ、リース、石けん、手作りコスメ、浸出油(植物の油に溶ける性質を利用して成分を植物油の中に浸出させたもの)、チンキ剤、入浴、手浴、足浴などがあります。
精油は芳香浴をはじめ、香水、入浴、手浴、足浴、マッサージ、湿布などに用いられます。精油は濃縮された成分のため必ず希釈して使います。精油とキャリアオイルの希釈濃度は1%あるいは0.5%です。敏感肌の人は低濃度の0.5%から始めましょう。
症状別お悩み解消方法
【かゆみや炎症を抑える方法】
それでは今回のテーマであるかゆみや炎症を抑える方法をご紹介します。かゆみを我慢するのはとても大変です。虫刺されによるかゆみや炎症、水虫などの菌には殺菌作用がある精油を用います。
虫刺され、虫除け、かゆみや炎症におすすめの精油
- シトロネラ(殺菌作用、虫を寄せ付けない)
- ゼラニウム(防虫効果、かゆみを抑える)
- ティートリー(殺菌作用、消毒作用、感染症を防ぐ)
- ペパーミント(殺菌作用、消毒作用、炎症を抑える)
- ラベンダー(殺菌作用、消毒作用、かゆみや炎症を抑える)
- レモングラス(殺菌作用、虫を寄せつけない)
上記の精油を参考にしてかゆみ止めクリームやローションを作ったり、精油の原液(ラベンダー)を用いてかゆみや炎症を抑えます。
- かゆみ止めクリーム
- ローション
- ラベンダーの精油の原液(例外的な使用)
かゆみ止めクリームの作り方
ビーワックス 3g
キャリアオイル(ホホバオイルやカレンデュラオイルなど)15mL
精油(ラベンダーやティートリーなど)合計3滴まで
*精油ドロッパー1滴=0.05mL
*キャリアオイル5mLに対し精油ドロッパー1滴(0.05mL)=1%濃度
*この場合、キャリアオイルは15mLなので1%濃度にするには精油3滴を加えます。
*敏感肌の人は低濃度(0.5%濃度)にしましょう
- ビーワックスとキャリアオイルをよく混ぜて溶かします。
- 溶けたらクリーム容器に移してかき混ぜながら冷まします。
- クリーム状になったら精油を加えてさらに混ぜます。
- しばらく放置して冷まします。
- 日付を書いたラベルを容器に貼ります。
- 患部に擦り込みます。
*3カ月ぐらいで使い切ります。
防虫効果のあるスプレーの作り方
精製水やミネラルウォーター(飲用) 45mL
ウォッカ 5mL
精油(シトロネラ3滴、ゼラニウム2滴)
- ウォッカに精油を加えてよく混ぜ、スプレー容器に移します。
- 精製水を容器に入れます。
- 日付を書いたラベルを容器に貼ります。
- 肌にスプレーします。(顔への使用は避ける)
*冷蔵庫に保存し1週間以内に使い切ります。
ラベンダーの精油の原液を塗る
精油は希釈して使用するのが一般的ですが、ラベンダーの精油は例外的に原液を直接肌に塗ることができます。
検証結果:
先日、乾燥によるかかとのかゆみや炎症を抑えるためラベンダーの精油の原液を塗ってみました。
私の場合、綿棒にラベンダーの精油1滴とキャリアオイル(アーモンドオイル)をつけて恐る恐るかかとに塗りました。
もともと敏感肌で精油など気軽に使える体質ではない上、皮膚が乾燥して敏感になっていたためピリピリ刺激がありました。
気になったのですぐに水で洗い流しましたがしばらく刺激がありました。
しかし、かゆみは止まり、今は特に何も塗っていません。今後また乾燥でかゆみが出ると困るので定期的にキャリアオイルは塗ろうと思います。
私のように敏感肌の人は精油の扱いに注意してください。植物から抽出した天然のものですが肌に合わなければトラブルの元になります。精油を使用する前は必ずパッチテストを行います。私は今回、原液をそのまま塗ったのでパッチテストは行いませんでした。しかし、安全性を考慮して1%濃度のトリートメントオイルから試してみれば良かったと思っています。
パッチテストとは?
腕の内側のやわらかい部分にトリートメントオイル(精油とキャリアオイルをブレンドしたもので濃度が1%以下)を適量塗り、24時間~48時間放置し、この間に肌にかゆみや炎症などの異常がないか確かめます。異常がみられた場合はすぐに大量の水で洗い流し、そのオイルでのトリートメントは中止します。その時の体調や体質によって症状が出る場合があるので必ずパッチテストを行うようにします。
ラベンダーの薬理作用
精油は数多くの有機化合物の集まりのため、さまざまな薬理作用があります。ラベンダーは優れた鎮痛・鎮静作用、抗菌作用のほかにも火傷の痛みをすぐ取り去り皮膚の修復を助ける働き、筋肉痛、感染症にも有効です。
Lavender ラベンダー(シソ科) |
学名:Lavandula angustifolia
産地:フランス、イギリス、イタリア、ブルガリア、日本、オーストラリア 抽出部位:葉と花 抽出方法:水蒸気蒸留法 成分:酢酸リナリル(30~50%)、リナロール(25~35%)など
鎮痛・鎮静作用(酢酸リナリル) 鎮痙・抗菌作用(リナロール)
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まとめ
アロマテラピーを利用してかゆみや炎症を抑える効果を検証してみました。精油は基本的にキャリアオイルとブレンドした1%濃度以下のトリートメントオイルを用います。ラベンダーは例外的に直接原液を肌に塗ることができます。しかし、敏感肌の人は念のためトリートメントオイルを肌に塗ってパッチテストを行ってから原液を試した方が良いかと思いました。また、私のように敏感肌で精油が使えない人はキャリアオイルだけでも体に塗って保湿した方が良いでしょう。アーモンドオイルは敏感肌でも安心して使える植物油です。
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・WEBライター(美容健康・英語・旅行・音楽等)
・アロマ/フィトセラピー アドバイザー
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